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環境・技術、未来への取り組み

カーボンニュートラルに関する取り組み
内航海運におけるカーボンニュートラルの実現に取り組みます
政府が2050年までにカーボンニュートラルを目指すことを宣言したことに基づき、2025年3月に国土交通省より「内航のカーボンニュートラル実現に向けた全体像」が発表されました。
省エネ船の建造・運航、バイオ燃料の利用、代替燃料船(LNG・メタノール・水素FC・バッテリー等)の導入といった方向性が示されております。
内航のカーボンニュートラル
実現に向けた全体像
阪神内燃機工業の
カーボンニュートラル
へのロードマップ
2050年のカーボンニュートラル社会に向けて、内航エンジンのリーディングカンパニーとして環境問題に取り組み、多様な燃料に対応可能なエンジンの開発を行ってまいります。
国土交通省が示した内航の全体像に基づくと、当社は既に、バイオ燃料は海上実証試験に対応済み、メタノールについても2024年に開発済みで搭載実績があります。
今後は、顧客の様々なニーズに応えるため、天然ガス(LNG)とメタノールのDF(デュアルフューエル)エンジンの開発を行います。さらに、2040年の実用化を目指し、アンモニア・水素燃料技術の確立およびエンジン開発に取り組んでまいります。

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重油
- ディーゼルエンジンの更なる高効率化を行い、低速4サイクルエンジンで最高レベルの熱効率を目指す。
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天然ガス(LNG)
- 低速4サイクル部門で世界初となるガス専焼エンジンG30を2018年に開発。顧客のニーズに応えるためDFエンジンの製品化を行い、商品ラインナップを充実させる。
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バイオ燃料
- 顧客の試使用の要求に対し、陸上試験および海上実証試験に対応。(これまでの試験運転では従来燃料の重油と変わりなく運転可能を実証)今後市場に出回るバイオ燃料に対応できるように準備。
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メタノール
- 1989年に実機試験済の経験を活かし、2024年にメタノール燃料エンジンLA28Mを製品化。顧客のニーズに応えるためDFエンジンの製品化を行い、商品ラインナップを充実させる。
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アンモニア
- 燃焼時にCO2を排出しない燃料だが、難燃性で着火しにくいためどのようにしてエンジンで燃やすかがポイント。コモンレール式燃料噴射技術を確立し、基礎試験、実機試験を経て2040年の実用化を目指す。
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水素
- 燃焼時にCO2を排出しない燃料だが、燃焼速度が速く、どのようにして低速エンジンで燃やすかがポイント。ガスエンジンの気体燃焼技術を基に基礎研究を進め、実用化を目指す。
NOx、SOx削減への取り組み
NOxについて
一般的にはNOx放出量を低減すると燃料消費は増加しますが、圧縮比や吸排気弁開閉時期を最適にセッティングすることや高効率過給機の採用によりNOx規制値を満足しつつ燃料消費を改善することができます。当社はこれらの試験を行い、NOx規制に適合した上で機関を高性能化する取り組みを行っています。日本国内では引き続きNOx2次規制が適用されますが、北米やヨーロッパ等の指定海域ではNOx3次規制が適用されます。NOx3次規制に対応するためにはSCR等の排ガス後処理装置が必要となります。当社ではLA32形機関でSCR装置の開発を行い、SCRの技術を確立しました。また、エンジン単体でNOx3次規制対応可能であるガスエンジンG30を開発しました。
SOxについて
燃料中の硫黄分が燃焼してSOxとなって大気中に放出されます。国際的な規制強化により、2020年1月以降は全海域で燃料中の硫黄分は0.5%以下に規制されています。硫黄分を含まない天然ガスを燃料とし、SOxを排出しないガスエンジンG30を開発しました。